「宝石の国」キャラクター&元ネタ鉱物まとめ Part3

宝石の国 元ネタ まとめ記事

市川春子さん原作の「宝石の国」

アニメ化もしたこちらの作品に登場するキャラクター達を、元ネタの鉱物と比較、まとめました。

この記事では原作3巻からの登場順に紹介していくので、未読の方はネタバレにご注意ください。

これまでの記事↓
「宝石の国」キャラクター&元ネタ鉱物まとめ Part1
「宝石の国」キャラクター&元ネタ鉱物まとめ Part2

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「宝石の国」あらすじ

遠い未来、宝石になった我々は、粉々になっても再生する不死の体を手に入れた。

ダイヤモンド、アメシスト、モルガナイト、、、色とりどりに輝く彼らは総勢28名。

そして、美しい彼らを装飾品として捕らえようと襲ってくる”月人“。

宝石たちは身を守るため、そして、連れ去られた仲間たちのカケラを集めて再生させるため、今日も謎多き月人と果てなき戦いを繰りひろげる。

強く、美しく、そしてもろい。宝石たちのアクションファンタジー。

作品の詳細はこちら↓
関連記事:作品紹介「宝石の国」作・市川春子

硬度と靭性とは

硬度(モース硬度)

硬度(モース硬度)
鉱物の硬さを10段階で数値化したもの。
最も硬いものを10、最も柔らかいものが1である。

靭性

靭性
傷の付きにくさを表すモース硬度に対して、靭性とは、割れや欠けに対する耐性度のこと。

鉱物はそれぞれ、衝撃を加えると特定の方向に割れやすい”劈開“という性質をもっており、思わぬ衝撃で欠けてしまうことがあります。

キャラクター&元ネタ鉱物

アレキサンドライト

アレキサンドライト(愛称:アレキちゃん)
【初登場】第14話(3巻)
【硬度】8.5
【色】緑/赤
【仕事】月人研究

普段は淡い緑色の体ですが、月人を見ると赤くなり、性格も別人になってしまうアレキちゃん。この特異体質は元ネタとなっている鉱物の変色効果が由来しています。

クリソベリルの変種であるアレキサンドライトは希少価値が高く、ロシアの皇帝アレキサンドル2世の誕生日に献上されたことからその名が付きました。

太陽や自然光のもとでは緑や青色をしているアレキサンドライトですが、白熱灯の下では鮮やかな赤や赤紫色に見えます。これは、アレキサンドライトに含まれるクロムが光の波長のを一部だけ吸収、反射しているためです。

アンタ―クチサイト

アンタ―クチサイト(愛称:アンタ―ク)
【初登場】第15話(3巻)
【硬度】3
【色】無色
【仕事】冬の見回り

これまで数々の特異体質をもった宝石たちを紹介しましたが、アンタ―クチサイトはその中でも特に特異な性質をもっています。

冬になり、宝石たちが皆眠った頃に登場するアンターク。通常完全な液体で、気温が下がると結晶化し活動することができるため、冬の見回りを任されています。

別名「南極石」と呼ばれるアンタ―クチサイトは、その名の通り、南極大陸で発見されました。アンタ―クチサイトが”通常完全な液体”であるのは、その融点の高さにあります。

融点とは、物質が溶ける温度のことで、アンタ―クチサイトの融点は25℃です。なんと、手のひらに乗せただけでも溶けてしまうのです。

パパラチア

パパラチア(愛称:パパラチア)
【初登場】第29話(5巻)
【硬度】9
【色】ピンクがかったオレンジ
【仕事】現在は眠っているが、かつてはルチルと組んで闘っていた

ボルツの次に強く、イエローと同じくらいの歳で、みんなから慕われているパパラチア。生まれつき体にたくさんの穴が開いており、普段は永い眠りについています。

パパラチアはシンハラ語で「蓮の花」という意味があります。穴だらけの体は、蓮の花をイメージしたものでしょうか。

そんなパパラチアは、5巻でようやく登場したかと思えば、またすぐ眠りにつく”幻”のような存在です。実際パパラチアという宝石は産出量が少なく、アレキサンドライトと共に3大希少石と呼ばれる”幻の宝石”なのです。

正式名称パパラチアサファイアは、その名の通り、サファイヤやルビーと同じコランダムの仲間です。コランダムは、無色透明の鉱物ですが、鉄とチタンが混ざるとサファイアに、クロムが混ざるとルビーになります。

サファイアは青いものが有名ですが、実は、イエロー、ピンク、紫などの色も存在します。そして、パパラチアサファイアはその中でも、オレンジとピンクの中間色のものを指します。

ゴースト・クオーツ

ゴースト・クオーツ(愛称:ゴースト)
【初登場】第35話(5巻)
【硬度】7
【色】無色
【仕事】図書館管理

独特な雰囲気のあるゴーストは二重構造です。ときどき”中の子“が出てきて言うことを聞かない、と作中で語っていたので、二重人格的要素も持っています。

そんなゴースト・クオーツの一般的な名前は「ファントムクォーツ」です。ファントムクォーツは、水晶の成長過程で、既存の結晶の外側に形成される石英のことです。

なので、ゴースト自身が二重構造という事ではなく、ゴーストと”中の子”の2人で二重構造なのです。

カンゴーム

カンゴーム(愛称:カンゴーム)
【初登場】第38話(6巻)
【硬度】7
【色】黒
【仕事】戦闘

カンゴームは、ゴーストの”中の子”の正体です。彼自身は黒色ですが、髪部分のみゴーストの名残で無色です。カンゴームという名前は産出地のスコットランド、カンゴーム山脈が由来になっています。

カンゴームとは、別名スモーキークォーツと呼ばれる水晶の一種で、黒い煙がかったような色が特徴的です。彼が戦闘で左腕を失ったとき、代わりにスモーキークォーツを付けたのは、同種のものだからだったのですね。

カンゴームとスモーキークォーツ、そして、もう一つよく似たモリオンという鉱物があります。これらの見分け方は、色の濃さと、光に当てた際の色味です。金剛先生がカンゴームに名前を付けるシーンで、カンゴームの顔をぐりぐりしていたのは、この色合いを確認していたのでしょう。

筆者的には彼の素性は、不透明な黒色を持つ、光をほとんど通さない”モリオン”の気がしますが、カンゴームの方が彼の性格と容姿に合っていますね。

ウォーターメロン・トルマリン

ウォーターメロン・トルマリン(愛称:メロン)
【初登場】第39話(6巻)
【硬度】7.5
【色】赤と緑
【仕事】戦闘(ヘモミルファイトと組んでいる)

頭のてっぺんが赤い緑色の長い髪が特徴的なメロンは、驚いたり怒ったり、ストレスがかかると帯電します。これは、メロンの元ネタとなった鉱物、ウォーターメロン・トルマリンの性質が由来です。

ウォーターメロン・トルマリンは、その名の通り、トルマリンの一種です。トルマリンとはケイ酸塩鉱物のグループ名で、結晶を熱すると電気を帯びることから「電気石」とも呼ばれています。

多彩な色があるトルマリンの中でも、赤色と緑色のバイカラーのものをウォーターメロン・トルマリンと呼びます。

ヘミモルファイト

ヘミモルファイト(愛称:ヘミモルファイト)
【初登場】第39話(6巻)
【硬度】5
【色】淡青色
【仕事】戦闘(メロンと組んでいる)

和名を異極鉱というヘモミルファイトは、結晶の両端の形が異なり、ギリシャ語の半分(Hemi)と形(Morphe)を合わせたのが名前の由来です。

澄んだ青空のような色合いがキレイなヘモミルファイト。つい欲しくなってしまいますが、非常に似ている鉱物があることと、モース硬度が4.5~5とガラスよりも傷つきやすいので、取り扱いには注意が必要です。

ペリドット

ペリドット(愛称:ペリドット)
【初登場】第41話(6巻)
【硬度】6.5
【色】黄緑色
【仕事】紙制作

夜間照明の下でも鮮やかな緑色を見せることから、古代ローマ人に「夜会のエメラルド」と呼ばれていたペリドットは、似た鉱物も多く、クレオパトラのエメラルドコレクションも実はペリドットだったのではと言われています。

地球上で最も豊富な橄欖石に少量の鉄が混ざることで生まれるペリドット。宝石の中では比較的、手の届きやすいお値段なので、宝石を集めたいと思っている方は、ペリドットから始めてみてはいかがでしょうか。

スフェン

スフェン(愛称:スフェン)
【初登場】第41話(6巻)
【硬度】5
【色】緑色
【仕事】工芸意匠

「宝石の国」に登場する宝石たちの中でも、ひときわ派手な髪を持つスフェン。オレンジに所々グリーンが混ざっているように見えますが、実はグリーンが元の色です。オレンジ色に見えるのはスフェンが”ファイア“という特性をもっているからです。

元ネタとなっている鉱物は「スフェーン(チタナイト)」と呼ばれ、光をスペクトル色にする”ファイア”という特性があります。このファイアは、ダイヤモンドにもみられる特徴ですが、スフェーンの方が強いファイアを放ちます。この性質により、元は緑色の宝石ですが、赤やオレンジ、黄色に輝くのです。

ラピスラズリ

ラピスラズリ(愛称:ラピス)
【初登場】第46話(7巻)
【硬度】5
【色】青
【仕事】かつては図書館管理とゴーストと組んで闘っていた

これまで紹介してきた宝石たちの中でも、特に知名度が高いラピスラズリ。
深い青色とその中に浮かぶ金色の黄鉄鉱が神々の住む夜空を連想させる石は、筆者もお気に入りで所有しています。

ラピスラズリの名前は、「青」を意味するペルシャ語と、「天」や「空」を意味するアラブ語が由来です。

“青”の印象が強いラピスラズリですが、古くより青い染料として使われてきました。かの有名な画家、フェルメールもラピスラズリから作られた染料をよく使用していました。

おわりに

全3記事に渡った”「宝石の国」キャラクター&元ネタ鉱物まとめ”もこれにて以上となります。最後まで読んでいただきありがとうございます。

貴重なもの、手に入りやすいもの、知っていたもの、初めて知ったものいろいろあったのではないでしょうか。

「宝石の国」はファンタジーの世界ですが、元ネタとなった鉱物本来の性質をしっかり取り入れていますね。すでに作品を読んでいる方もいると思いますが、この記事を読み終えた今、再読してみてください。きっと違った宝石たちの顔が見えてくることでしょう。

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