国内外問わず大人気の”ジョジョの奇妙な冒険”
その第三部、スターダストクルセイダースに登場するスタンドは、タロットカードになぞらえて名前が付けられています。
この記事では『ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース』に登場するスタンドを、元ネタとなったタロットカードと共にまとめました。
タロットの意味とそれぞれのスタンドの個性を比較しながら見ていくと、作品をもっと好きになること間違いなしですよ。
- タロットカードとは
- スタンドとタロットカード
- 【0】THE FOOL <愚者>
- 【1】THE MAGICIAN <魔術師>
- 【2】THE HIGE PRIESTESS <女教皇>
- 【3】THE EMPRESS <女帝>
- 【4】THE EMPEROR <皇帝>
- 【5】THE HIEROPHANT <法王>
- 【6】THE LOVERS <恋人>
- 【7】THE CHARIOT <戦車>
- 【8】STRENGTH <力>
- 【9】THE HERMIT <隠者>
- 【10】WHEEL OF FORTUNE <運命の輪>
- 【11】JUSTICE <正義>
- 【12】THE HANGED MAN <吊された男>
- 【13】DEATH <死>
- 【14】TEMPERANCE <節制>
- 【15】THE DEVIL <悪魔>
- 【16】THE TOWER <塔>
- 【17】THE STAR <星>
- 【18】THE MOON <月>
- 【19】THE SUN <太陽>
- 【20】JUDGEMENT <審判>
- 【21】THE WORLD <世界>
- おわりに
タロットカードとは
スタンドとタロットカードの関係を見ていく前に、まずは”タロットカード”について説明します。
「名前は聞いたことあるけど、どんなものかは知らない」
という方がほとんどではないでしょうか。
これを機に、少し学んでみましょう。
何に使われるもの?
タロットカードは、占いや遊戯に用いられるカードです。
日本ではタロットカードを使った占い「タロット占い」で有名ですが、元々タロットカードはトリックテイキングゲーム用に開発されたものと言われています。
その起源は1400年の古代エジプトにまで遡ります。
その後、神秘主義が流行していたヨーロッパに渡り、現代のような神秘主義モチーフのタロットカードになりました。
占いカードとして使われ始めたのは18世紀前半で、それまでは専ら遊戯に使われていました。
現代でもフランスなどでは、タロットカードを使った「パパユー」というカードゲームが人気です。
何枚あるの?種類は?
タロットカードのデッキは、78枚で構成されています。
大きく分けると「大アルカナ」と「小アルカナ」の2種類に分かれます。
大アルカナは22枚の主要なカードで、
小アルカナはこの世を構成する4つの要素、火・地・風・水に対応した「棒」「金貨」「剣」「聖杯」のカードそれぞれ14枚、計56枚で構成されています。
タロット占いで使用されるのは主に大アルカナのみで、小アルカナはカードゲームで使用されることが多いです。
ジョジョの奇妙な冒険に出てくるタロットカードも、この大アルカナの22枚のカードです。
大アルカナは0から21までの番号がそれぞれのカードに振り分けられています。
一枚一枚のカードには意味があり、正位置と逆位置でも意味合いが異なります。
それではいよいよ、22枚それぞれのタロットカードの意味と、スタンドを比べてみましょう。
スタンドとタロットカード
【0】THE FOOL <愚者>
【0】THE FOOL <愚者>
ザ・フール(イギー)
自由や不安定、無計画といったキーワードを持つカード『THE FOOL』
正位置の意味は「欲求に忠実に行動し、未知の世界にも勇敢に飛び込む」ことを示唆します。
元野良犬の帝王で自由気ままなイギーの性格は、まさに愚者のカードそのものです。
【1】THE MAGICIAN <魔術師>
【1】THE MAGICIAN <魔術師>
マジシャンズレッド(モハメド・アヴドゥル)
ジョセフの友人アヴドゥルは、タロットの起源であるエジプト出身の占い師です。
実はアヴドゥルは、生まれながらにしてスタンド使いでした。
『THE MAGICIAN』のカードのキーワードは、創造、起源、才能。アヴドゥルの生い立ちにピッタリです。
【2】THE HIGE PRIESTESS <女教皇>
【2】THE HIGE PRIESTESS <女教皇>
ハイプリエステス(ミドラー)
海底で襲ってきた敵スタンド、ハイプリエステス。人工物や鉱物に化け、その精度はかなり高く、見破ることはほとんど不可能です。
頭のキレる承太郎でさえ翻弄されたそのスタンドは、“知力”をキーワードに持つ『THE HIGE PRIESTESS』の暗示を持つスタンドです。
【3】THE EMPRESS <女帝>
【3】THE EMPRESS <女帝>
エンプレス(ネーナ)
『THE EMPRESS』のキーワードは贅沢や女性的魅力、嫉妬心です。
スタンド使いのネーナは自身のスタンド能力を使って、見た目を美しい女性に変えています。
女性的魅力を利用してポルナレフを騙そうとした彼女にピッタリのカードですね。
【4】THE EMPEROR <皇帝>
【4】THE EMPEROR <皇帝>
エンペラー(ホル・ホース)
『THE EMPEROR』のキーワードは成功や責任感ですが、逆位置では無責任という意味があります。
行動を共にしていたJ・ガイルが敗れたと知った途端、逃げ出した無責任なホル・ホースを示すようなカードですね。
【5】THE HIEROPHANT <法王>
【5】THE HIEROPHANT <法王>
ハイエロファントグリーン(花京院典明)
DIOからの洗脳を解いてくれた承太郎たちへの恩を感じ、旅を共にすることになった花京院。
冷静なのか抜けているのか、どちらにせよ温厚な花京院ですが、仲間のためなら怒りを見せる場面も。
そんな仲間想いの花京院のスタンドは、慈愛心や連帯、協調がキーワードの『THE HIEROPHANT』です。
【6】THE LOVERS <恋人>
【6】THE LOVERS <恋人>
ラバーズ(鋼入りのダン)
『THE LOVERS』の逆位置には「無責任な軽さや一時的な快楽」という意味があります。
はじめはジョセフを囮に承太郎をコケにして楽しんでいたスティーリーダンですが、それが承太郎の怒りを買い、滅多打ちにされました。
【7】THE CHARIOT <戦車>
【7】THE CHARIOT <戦車>
シルバーチャリオッツ(ジャン・ピエール・ポルナレフ)
開拓や行動力、暴走といったキーワードをもつカード『THE CHARIOT』
スタンド使いのポルナレフは、未知のものに先陣きって足を踏み入れる行動力の持ち主です。
しかし、時にはその行動力がマイナスに動くことも。特に、妹の仇の事となると仲間の声も届かないほどに”暴走”してしまいます。
【8】STRENGTH <力>
【8】STRENGTH <力>
ストレングス(フォーエバー)
力量の大きさや意志をキーワードに持つ『STRENGTH』
スタンドは巨大船体のすべてを思い通りに操る能力です。
スタンドは大きなものほど強力な力が必要、船体を動かすストレングスはかなりの力量を持つようです。
【9】THE HERMIT <隠者>
【9】THE HERMIT <隠者>
ハーミットパープル(ジョセフ・ジョースター)
『THE HERMIT』のキーワードは模索、沈黙、経験則です。
年長者のジョセフは、自身のスタンド、波紋、そして数々の試練を乗り越えてきた経験を生かした戦い方を見せます。
また、妻のスージーQには真実を伝えずに秘密裏に旅をつづける姿も、このカードの意味に合っていますね。
【10】WHEEL OF FORTUNE <運命の輪>
【10】WHEEL OF FORTUNE <運命の輪>
ホウィール・オブ・フォーチュン(ズィー・ズィー)
『WHEEL OF FORTUNE』のキーワードは大きな変化や一時的な現象です。
スタンド使いのズィー・ズィーは腕だけがたくましいはったりのような体の持ち主。
スタンドのホウィール・オブ・フォーチュンも強そうに見えたのは一時的なもので、実際は能力で小さな車の形状を変えていただけでした。
【11】JUSTICE <正義>
【11】JUSTICE <正義>
ジャスティス(エンヤ婆)
DIOにスタンドを教えた張本人のエンヤ婆。DIOから信頼されていると自負していましたが、最終的にはDIOに始末されてしまいます。
エンヤ婆の死によってDIOが何者にも心を許さない均衡を保った人物であることが証明されました。
『JUSTICE』の正位置の意味は「平等性が保たれていること」の暗示です。
【12】THE HANGED MAN <吊された男>
【12】THE HANGED MAN <吊された男>
ハングドマン(J・ガイル)
試練や忍耐をキーワードにもつタロットカード『THE HANGED MAN』
スタンド使いのJ・ガイルは両右手の男、つまりポルナレフの妹の仇です。
J・ガイルとの戦いは、ポルナレフにとって最大の試練となりました。
【13】DEATH <死>
【13】DEATH <死>
デスサーティーン(マニッシュ・ボーイ)
『DEATH』のキワードは別れや終了、変化です。
デスサーティーンの正体にいち早く気がついた花京院でしたが、仲間の理解を得られず変人扱いされてしまいます。
花京院の状態をみたジョセフたちは、彼との別れを考え始めます…
【14】TEMPERANCE <節制>
【14】TEMPERANCE <節制>
イエローテンパランス(ラバーソール)
バランスや相性の良さをキーワードにもつ『TEMPERANCE』
スタンドの能力は生物に侵食して力の源にする、弱点の無いバランスがいいスタンドです。
【15】THE DEVIL <悪魔>
【15】THE DEVIL <悪魔>
エボニーデビル(呪いのデーボ)
欲望や誘惑、裏切りをキーワードにもつカード『THE DEVIL』
相手を挑発してわざと自分を傷つけ、その恨みの大きさ比例してスタンドも強くなる、まさに悪魔のような能力です。
さらに、デーボを倒した後、花京院が”裏切り者”だという暗示もありました。
【16】THE TOWER <塔>
【16】THE TOWER <塔>
タワー・オブ・グレー(グレーフライ)
旅をはじめて最初に現れた敵スタンドのタワー・オブ・グレー。
『THE TOWER』のキーワードは災害や崩壊、トラブルです。
逆位置の意味は「崩壊寸前」、始まったばかりの旅の中止を暗示しています。
【17】THE STAR <星>
【17】THE STAR <星>
スタープラチナ(空条承太郎)
主人公の空条承太郎のスタンド名は、アヴドゥルの占いにより決まりました。
彼が引いたカード『THE STAR』は、希望やひらめき、憧れといったキーワードをもちます。
いつも冷静で頭のキレる承太郎。彼のひらめきでいくつもの困難を乗り越えてきました。
また、主人公である承太郎は、この物語の”希望の星”でもあります。
【18】THE MOON <月>
【18】THE MOON <月>
ダークブルームーン(偽キャプテン・デニール)
疑心暗鬼や誤解、不安をキーワードにもつカード『THE MOON』
スタンド使いは偽物のキャプテン・デニールですが、はじめは密航者のアンが疑われていました。
【19】THE SUN <太陽>
【19】THE SUN <太陽>
サン(アラビア・ファッツ)
『THE SUN』の正位置の意味は「楽しく希望に満ちた状況が訪れることの暗示」です。
はじめは強力なスタンドの力に成す術がない承太郎たちでしたが、トリックが分かった途端、あまりの単純さに笑い転げていました。
この戦いの結末を暗示したカードだったようです。
【20】JUDGEMENT <審判>
【20】JUDGEMENT <審判>
ジャッジメント(カメオ)
復活や復縁をキーワードにもつカード『JUDGEMENT』
スタンド能力の”3つの願い”にポルナレフは苦戦しますが、そこへ死んだはずのアヴドゥルが登場。
そしてこの戦いで合流したアヴドゥルの復活を暗示したカードでした。
【21】THE WORLD <世界>
【21】THE WORLD <世界>
ザ・ワールド(DIO)
『THE WORLD』のキーワードは幸福感や完成、逆位置には不完全という意味もあります。
完璧と思われるDIOも、太陽の光には弱い不完全さを持っています。
そして、DIOを倒すことで戻ってきた幸福、物語の終わりを暗示するカードです。
おわりに
ジョジョの奇妙な冒険第3部とタロットカードのまとめ、いかがだったでしょうか?
タロットカードの意味をふまえてもう一度物語を追ってみると、より一層楽しめますね。
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