漫画・アニメで学ぶ神話の世界「終末のワルキューレ」Part.3

終末のワルキューレ 元ネタ 神話 まとめ記事

アニメや漫画はただの娯楽。

そう言われていたのは、いつの時代でしょうか。
今や一概にアニメ・漫画と言えど、そこから読み取れる情報は膨大であり、一分野の教材にも成り得る作品は多くあります。

そんなアニメや漫画を通して、教養を身に着けようと始まったのがこの「漫画・アニメで学ぶ」シリーズです。この記事を読むだけで、明日からのヲタクトークが一味違うものになるかも!?

なお、アニメ、漫画の内容に関しては考察が含まれますが、この記事は学びのお手伝いをするものなので、制作側の意図とは異なる部分もありますがご了承ください。

第3回目は「終末のワルキューレ」からギリシャ神話の人気者「ヘラクレス」を深堀していきます。今回から原作漫画のみの内容に入るので、アニメ勢の方はネタバレにご注意ください。

【初回の記事はこちら:漫画・アニメで学ぶ【神話】の世界「終末のワルキューレ」Part1

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「終末のワルキューレ」あらすじ

人類は、人類の創造主である神によって、終末を迎えようとしていた。

神VS人類の最終闘争=ラグナロクに勝利することが、人類が生存できる唯一の方法であった。

人類は圧倒的な神々の力を前に、「生存」を手に入れることができるのか!?
神VS人類の最終闘争が今、始まる。

半神半人のヘラクレス

ラグナロク第4回戦でジャック・ザ・リッパ―と対戦したヘラクレス。ジャックの「悪」に対してヘラクレスは「正義」の面を持っていました。実際のギリシャ神話でも、ヘラクレスは人気者で、ヘラクレスの子孫を名乗る王が大勢現れるほどです。

そんなヘラクレスですが、作中で北欧のトリックスター、ロキに「半神半人の出来損ない」と言われていたように、元は人間の神です。

いったいヘラクレスは、どのようにして人間になったのでしょう?
「終末のワルキューレ」で描かれていたように、人間を守るために神に”堕ちた”のでしょうか?

ヘラクレスが神になるまで

ギリシャ神話はおおまかに前半と後半に分かれます。前半はゼウスを中心とした神々の物語。後半は英雄たちの物語です。

その英雄の中でも特に有名で人気なのが、ヘラクレスです。

もともと人間だったヘラクレスは、如何にして神となったのでしょうか。
そこには、「終末のワルキューレ」では描かれていない、あまりにも悲惨な物語がありました。

マンガと神話、それぞれの物語を比べてみましょう。

「終末のワルキューレ」

アルケイデス(後のヘラクレス)は、誰よりも貧弱な体格だった。
しかし、誰よりも強く正しい心を持っていた。

アルケイデスは体を鍛えた。正しき者を守るために。

そんなある日、ギリシャ・テーバイに、神軍が襲来した。

誰もが終末を覚悟したなか、アルケイデスだけは神に立ち向かった。

アルケイデスはその場で、真の勇者が飲めば不死の肉体を得るといわれている『アムブロシア』を飲み干した。

強靭な力を手に入れたアルケイデスは、神軍をほとんど全滅させた。
そこに現れたゼウスに見初められ、人間に二度と仇をなさないという条件のもと、アルケイデスは神・ヘラクレスとなったのである。

ギリシャ神話

ゼウスとミュケナイの王女・アルクメとの間に誕生したヘラクレスは、生まれながらに人間離れした力を持っていました。

幼少期には数々の乱暴で伝説を残したヘラクレスですが、青年になると落ち着きをみせました。

テバイの王女メガラと結婚し、子宝にも恵まれ、幸せに過ごしていたヘラクレス。

そんな彼の前に、ゼウスの正妻・ヘラが現れます。
浮気相手の子供であるヘラクレスを陥れるために、報復にやってきたのです。

ヘラに魂を狂わされたヘラクレスは、凶暴化し、妻と子供たちを殺してしまいます。

我に返ったヘラクレスは、罪を償うためにアポロンの神託の「ミュケナイの王が課す12の難行を遂げよ」という指示に従います。

12全ての難行を終え、自由の身となったヘラクレスは王女・ディアネイラと再婚します。

しかし、ケンタウロス族に陥れられ、猛毒を浴びてしまいます。

ヘラクレスは自ら火葬壇に飛び込み、炎に包まれます。

息を引き取ったヘラクレスは、神性が解き放たれ、神となりました。

神の血を引いたヘラクレス

ヘラクレスが神になった経緯は「終末のワルキューレ」と実際のギリシャ神話ではずいぶんと異なりますね。

半神半人“の意味について、

漫画ではゼウスの血『アムブロシア』を飲んだことで人間と神が混ざったという描写をしています。

神話では、ゼウス神と人間の血を分けて生まれたという意味での半神半人なので、

それぞれゼウスが関わっていることには変わりはないですが、”半神半人”という意味合いは少し異なります。

そういった生い立ちから異なるので、生まれ持った素質も、「終末のワルキューレ」とギリシャ神話では正反対になっています。

ヘラクレスが神になったのも、神話では彼の死後なので、だいぶ違っています。

というのも、ギリシャ神話で語られる英雄の物語は、多くが悲劇で幕を閉じるようです。

正義の英雄・ヘラクレスを語るには、あまりにも悲惨な物語なので、「終末のワルキューレ」ではサクセスロードとして彼を語ったのではないでしょうか。

アムブロシア
「終末のワルキューレ」でヘラクレスが飲んだ『アムブロシア』
ギリシャ神話では神々の食べ物のことを指します。
アムブロシアという言葉は古代ギリシャ語で「不死」を意味します。

12の難行

ヘラの報復により誤って家族を殺してしまったヘラクレス。

そんな彼が罪を償うために受けたのが『12の難行』です。

いったいどのような難行が彼に与えられたのでしょうか?

ヘラクレスの12の難行

①ネメアに住む不死身のライオン退治
②ヒュドラ退治
③アルテミスの鹿を生け捕り
④人食い大猪の生け捕り
⑤ひどく汚れた家畜小屋の掃除
⑥銀の羽を持つ鳥退治
⑦暴れ牛の生け捕り
⑧人食い馬の生け捕り
⑨アマゾン族の女王の帯入手
⑩巨人の飼う赤い牛を生け捕り
⑪竜が守る黄金のリンゴを入手
⑫冥界の番犬ケルベロスを生け捕り

ヘラクレスのシンボルであるライオンは、ネテアのライオンを退治したときに皮を剝ぎ取ってヘルメットにしたものです。

ヘラクレスとしし座
彼を守ったライオンはヘラクレスの死後、天に召されました。
これが、しし座の所以です。

ヒュドラとは、九つの首を持つ大蛇です。切っても切っても何度も首は生えてきます。そのため、ヘラクレスは切り口を火で焼いて、ヒュドラを倒しました。

アマゾンの女王の腰帯を取ったときは、ヘラが介入してきて大変な戦いとなりました。よほどヘラは、ヘラクレスの邪魔をしたいようです。

ケルベロスは、生きている者は中へ入れず、死者は外へ出さない冥界の番犬です。主人のハデスには従順ですが、あまりにも恐ろしいため、地上に連れて行ったあとすぐ、戻してくるよう言われました。

十二の災禍と罪過

十二の災禍と罪過〈エルキュール・エクソダス〉
「終末のワルキューレ」に登場する、ヘラクレスの必殺技です。

ヘラクレスが神になる直前、十二の難業を成し遂げ、十二の神技を体得しました。
凄まじい威力ゆえに、技を使うたびに刺青が体に広がり耐え難い痛みが伴うという代償がつきます。

第一の御業
大地を喰らう咆哮〈ネメアの獅子〉
難業一つ目の「ネメアに住む不死身のライオン退治」で体得した神技です。
ヘラクレスの棍棒に彫られたライオンが覚醒し、地面を削るほどの衝撃波が伴います。
第六の御業
飄風を呼ぶ鳥〈ステュムバリデスの怪鳥〉
六つ目の難業「銀の羽を持つ鳥退治」で体得した神技です。
鳥の住処がステュムバリデスの森だったことからこの名が付いています。
棍棒の先が怪鳥に変化し、一振りで暴風を生みます。
第七の御業
怒れる奔牛の蹄〈クレタの牡牛〉
七つ目の難業「暴れ牛の生け捕り」で体得した神技です。
棍棒の先が牛に変化します。
作中では、ジャックの攻撃により不発となりました。
第十二の御業
冥界より出でし厄災〈地獄の番犬ケルベロス〉
最後の難業「冥界の番犬ケルベロスを生け捕り」で体得した神技です。
冥界からケルベロスを召喚し、その身に宿します。
最も強力で、最も代償が大きい技です。相手を屠るか自分が食い尽くされるか、どちらかでしか終えることのできない技です。
ヘラクレスの武器
ヘラクレスの武器は、「終末のワルキューレ」に登場するように、棍棒です。
ギリシャ神話を描いた絵画にも、棍棒を振り回して立ち向かっていく姿が描かれています。

おわりに

今回は「終末のワルキューレ」からギリシャ神話の英雄・ヘラクレスについて学びました。ヘラクレス誕生秘話は漫画と神話でかなり違っていましたが、どちらも『人気者の英雄』という事には変わりありませんね。

次回からはついにインドの創造と破壊の神、シヴァです。第一話から登場している彼の意外な内面にファンも増えることでしょう。ぜひ次回からの記事もお楽しみに!

ヘラクレスまとめ
★ギリシャ神話の最高神ゼウスと人間の間に生まれた半神半人
★ヘラの報復により家族を失い、12の難行を与えられた
★死後、神性が解放され神となる

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。このブログでは、小説、映画、漫画、アニメといった皆さんのくらしを豊かにするコンテンツを紹介しています。少しでも参考になったら幸いです。

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